「中絶手術にはどんな方法があるの?」
「吸引法と掻爬法は何が違う?」
「手術をせず、薬で中絶することもできるの?」
人工妊娠中絶を考えている方にとって、どのような方法で行われるのかは、とても気になることだと思います。
現在、妊娠初期の人工妊娠中絶には、大きく分けて**吸引法・掻爬法・薬による方法(中絶薬)**があります。
今回は、それぞれの方法と、当院で行っている中絶手術についてお話しします。
吸引法とは?
吸引法は、細い管を子宮の中に入れ、吸引することで子宮内容物を取り除く方法です。
吸引法には、電動ポンプを使用する**電動吸引法(EVA)と、専用の器具を使って手動で吸引する手動真空吸引法(MVA)**があります。
どちらも基本的な考え方は同じで、妊娠初期の人工妊娠中絶に用いられている方法です。
処置そのものは比較的短時間で終了し、多くの場合、日帰りで行うことができます。
掻爬法とは?
掻爬法は、鉗子やキュレットと呼ばれる器具を使って、子宮内の妊娠組織を取り除く方法です。
以前から行われてきた中絶方法で、現在でも患者さんの状態などに応じて行われています。
吸引法と掻爬法は、必ずしも「どちらか一方だけを行う」というものではなく、吸引法を中心に行いながら、必要に応じて器具を併用することもあります。
当院ではEVAと掻爬法を併用しています
当院の人工妊娠中絶手術では、電動吸引法(EVA)を中心に、必要に応じて掻爬法を併用しています。
まず吸引によって子宮内容物を除去し、そのうえで子宮内の状態を確認しながら、必要な場合には鉗子やキュレットを使用します。
患者さんの妊娠週数や子宮の状態は一人ひとり異なります。
そのため当院では、一つの方法に限定するのではなく、それぞれの状態を確認しながら適切に処置を行うことを大切にしています。
中絶薬という方法もあります
日本でも、妊娠初期の人工妊娠中絶に使用できる内服薬が承認されています。
中絶薬は2種類の薬を順番に使用し、妊娠の継続を止めたうえで子宮を収縮させ、妊娠組織を体外へ排出させる方法です。
手術器具を子宮内に入れないという特徴がありますが、単に「薬を飲めば自宅ですぐに終わる」というものではありません。
使用できる妊娠週数に制限があり、決められた体制を整えた医療機関で適切な管理のもとに行う必要があります。また、出血や腹痛を伴い、排出までに時間がかかることや、完全に排出されなかった場合には追加の処置が必要になることもあります。
当院では診療体制上、中絶薬による人工妊娠中絶は行っておらず、手術による人工妊娠中絶を行っています。
それぞれの方法には特徴があります
人工妊娠中絶というと、「どの方法が一番安全なの?」と心配される方もいらっしゃると思います。
吸引法、掻爬法、中絶薬には、それぞれ特徴があります。
また、妊娠週数や超音波検査の所見、これまでの妊娠・出産歴、持病などによっても適した方法は異なります。
大切なのは、これから受ける処置がどのような方法なのかを理解し、十分な説明を受けたうえで治療を受けることです。
不安なことは遠慮なくご相談ください
人工妊娠中絶を受けることになったとき、
「手術は痛いの?」
「麻酔はどうするの?」
「眠っている間に終わる?」
「手術後はいつ帰れる?」
など、手術そのものに対する不安を感じるのは自然なことです。
当院では、患者さんができるだけ安心して手術を受けられるよう、手術方法や麻酔、手術後の経過について事前に分かりやすくご説明しています。
分からないことや心配なことがあれば、遠慮なくご相談ください。
次回は「中絶手術は痛い?麻酔は?手術当日の流れ」についてお話しします。