(2) 人工妊娠中絶は何週まで受けられる?|みわレディースクリニック|愛知県小牧市の産婦人科・乳腺外科

COLUMN コラム

(2) 人工妊娠中絶は何週まで受けられる?

「中絶手術は妊娠何週まで受けられるの?」
「まだ迷っているけれど、いつまでに決めればいい?」
「妊娠週数が進むと、手術は大変になるの?」


予期しない妊娠がわかったとき、このような不安を抱える方は少なくありません。

人工妊娠中絶は、いつでも同じ方法で受けられるわけではありません。妊娠週数によって方法や身体への負担が変わるため、妊娠を継続するかどうか迷っている場合でも、まずは早めに産婦人科を受診することが大切です。

今回は、人工妊娠中絶を受けられる時期と、妊娠週数による違いについてお話しします。

人工妊娠中絶を受けられるのは妊娠22週未満まで

日本では、母体保護法に基づく人工妊娠中絶を行うことができるのは、**妊娠22週未満(妊娠21週6日まで)**です。

ただし、「22週未満までなら、いつ受けても同じ」というわけではありません。

大きな境目となるのが妊娠12週未満か、妊娠12週以降かです。

一般的に妊娠11週6日までを「初期中絶」、妊娠12週0日以降を「中期中絶」と呼びます。

妊娠12週未満の「初期中絶」

妊娠12週未満では、主に手術によって子宮内の妊娠組織を取り除く方法が行われます。また、一定の条件を満たす妊娠初期では、薬による人工妊娠中絶という選択肢もあります。

手術の場合には、吸引法などによって比較的短時間で処置を行うことができます。

多くの場合は日帰りで行うことができ、身体への負担も中期中絶と比較すると少なくなります。

中絶を希望されている場合には、できるだけこの時期に受診し、適切な方法について相談することをおすすめします。

妊娠12週を過ぎると「中期中絶」になります

妊娠12週0日以降になると、中絶の方法は大きく変わります。

初期のような短時間の手術ではなく、子宮収縮を起こして分娩に近い形で胎児・胎盤を娩出する方法が一般的になります。

そのため、入院が必要となることが多く、処置にかかる時間も長くなります。

また、身体的な負担だけではなく、精神的な負担も初期中絶と比べて大きくなる可能性があります。

さらに妊娠12週以降の人工妊娠中絶では、法律上「死産」として扱われ、死産届の提出などの手続きも必要になります。

このように、妊娠12週を境に中絶の方法や必要な手続きが大きく変わることを知っておいていただきたいと思います。

「まだ決められない」段階でも受診して大丈夫です

予期しない妊娠では、

「産むかどうか、まだ決められない」
「パートナーや家族と相談したい」
「もう少し考えてから病院へ行きたい」

と思うこともあるでしょう。

もちろん、受診したからといって、その場で中絶を決める必要はありません。

ただ、考えている間にも妊娠週数は進んでいきます。

そして妊娠週数が進むほど、選択できる方法が限られたり、身体への負担が大きくなったりすることがあります。

そのため、「中絶すると決めてから受診する」のではなく、「どうするか迷っているから受診する」でも構いません。

まずは超音波検査などで妊娠の状態や正確な妊娠週数を確認し、そのうえで今後について考えていただくことができます。

一人で抱え込まず、早めにご相談ください

人工妊娠中絶について考えなければならない状況は、人それぞれです。

すぐに気持ちを決められる方ばかりではありません。

私たちは、患者さんそれぞれの事情やお気持ちを尊重しながら、現在の妊娠週数や選択できる方法について、できるだけ分かりやすくご説明することが大切だと考えています。

妊娠がわかり、「どうしたらいいのだろう」と迷っている段階でも構いません。

まずは早めにご相談ください。


次回は「人工妊娠中絶にはどんな方法がある?吸引法・掻爬法・中絶薬の違い」についてお話しします。