ブログ -診察室より-

理容店 平工さん2013.09.21

ウチのそば、平和堂さんの隣に平工さんという理容店があります。ご夫婦でやっておられます。ご主人のお父さんの代からのいわゆる床屋さんで、「ひらこうさん」と呼ばれる方もありますが、奥さんが電話に出られると「はい、ひらくです」と言われるので、「ひらくさん」と呼ぶのだと思います。

この平工さん、来月で廃業されるというショッキングな話しを昨日聞きました。いきさつは色々あるのですが、本当に寝耳に水の話しでした。
僕が小牧に住むようになって19年目に入りました。以来、ずっと平工さんに通ってきました。
僕はあまり口数が多くないので、多くの場合、「こんにちは」、「お願いします」、「ありがとう」の三つの言葉で済むことが多く、やってもらっている間は目をつぶって、時にはうつらうつらとします。ご主人も奥さんも無言でお付き合いいただき、淡々と進みます。
でも、よくしゃべられる常連さんがみえると朗らかにずっとしゃべってみえます。
この間(ま)が、本当に気持ちよく、さすがベテラン、といった感じでした。

目をつぶってあたまをやってもらえる間は、いろいろなことに思いを巡らせられる大切な時間でした。BGMはラジオから流れるNHKのAM放送。ずっとこれです。そして冬にはストーブにかけたやかんの「シューッ」という音が参加します。
「昭和」という例えがぴったりで、子供の頃の時代に戻れるひとときでした。

平工さん、本当に長い間お世話になりました。
そして、ご苦労様でした。

- アクティブバース・サイエンス 現代自然分娩のすすめ -2013.08.15

表題はペリネイタルケアという助産雑誌に掲載されていたシリーズの単行本化です。昨年末に出ていたのですが、発行されたという情報を逃していて、そう言えば、と検索したら既に出ていました。
内容はかなり専門的で一般の方には難解な部分もあると思われますが、それでも読み込みは十分可能です。
いくつもピックアップして紹介したい部分はあるのですが、一つだけ、、、

最終章に出てくるHOMEという言葉。


これは自然分娩を成功に導く四つの条件、として、
 H(Heart 気持ち) 
 O(Obesity 肥満)がない 
 M(Muscle 筋力) 
 E(Elasticity 柔軟性) 
   の頭文字をとって HOME としています。


「もともと女性の備わっている能力だけで出産するという原点に還る」という意味を込めているそうです。とてもよく出来た造語です。
みなさんもHOMEを合言葉にお産に向き合い、こころとからだを整えていきましょう。

飯田先生、よい言葉をありがとうございました。

求められるべき育児支援って?2013.07.15

つい最近、安倍政権が三本の矢の一つの成長戦略として女性の活躍を推進するため、「育児休業期間の3年への延長」を出しました。が、これについてはあまり良い評判を聞きません。
安倍さんは、育児は母親がするもの、といった古い考え方の持ち主、三歳児神話の復活だ、みたいな批判が多いようですが、僕はそんなことも無かろうに、と思います。

なるべく母親の手で、と考えるのを古いと切って捨てることはたやすいのですが、赤ちゃん目線で考え、妊娠、出産からの流れを考えれば、やはり本来はお母さんの手がよいだろうと思います。
じゃあ、どこまでか、、、が問題となっているのですが、3歳とまで言わなくとも、1歳半までは出来るだけ母親の手がよい、なんていう事実や育児に関する実験はたくさんあります。

ただし、生活もあり、仕事もあり、人生設計もあることでしょう。
人によっては早く職場復帰をする、人によっては3歳まで育児に専念する、人によってはご主人に育休をたくさんとってもらう、あるいは短時間で復帰して、大きくなったらフルタイムにする。
いろいろな選択肢があると思いますが、どうしてあげたいか、また、どうしてあげるのがこの子にとって一番良いかをご夫婦でよく考え、その選択肢が迷わずとれるような育児支援体制がとられていれば、それが一番良いのではないかと思います。

この子にとってこの選択が一番いいと思うけど、それでは犠牲にするものが多すぎてしまう、、、そんな展開にならないことが大切ですよね。
そう考えれば今回の「育児休業期間3年」も多様な選択肢の一つであり、そんなに目くじらを立てることもないですよね。

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